御香典,御霊前,御仏前の意味の違い,使い方は?

2016.05.10
2020.04.09

カテゴリ「言葉 イベント 類語 葬式

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

お葬式で

御香典、御霊前、御仏前

って言葉聞いたことありませんか?

 

皆さんはそれぞれの意味を

きちんと理解して、

書いているでしょうか。

 

これらを理解することで、

お葬式にも意味があると思います。

 

今回はそれぞれの意味をまとめました。
 

御香典とは?

 

御香典とは、

亡くなった人にゆかりのある方が

通夜または葬儀の時に持参する金銭

などです。

 

線香や花に代わり、

死者の霊前に供える

ものでもあります。

 

香典の役割には3種類の意味があります。

 

①近親者が葬儀の費用を負担するため

②近隣縁者の相互扶助のため

③葬儀で食事する人が自身の食事代を持つ

 

かつて、

親がなくなるとその子は

米俵を担いで来る

「一俵香典」

が行われていたが、

これは費用を分担する

意味があったとされます。

 

金銭経済が発達するにつれて、

香典は物品から金銭と移り変わっていきました。

 

現代社会において、

実際に問題となるのは

その金額や相場であると思いますが、

これは送る側と故人との

関係性によって変動します。

 

一般的な相場は

1万~3万円程度

とされています。
 

御霊前とは?

 

亡くなった方の霊を

まつるところの前の部分

を指します。

 

これを丁寧に言うと御霊前となり、

供える香典や供物に

書き記す語でもあります。

 

仏教では葬儀が終わって、

初七日から四十九日が終わるまでは

御霊前と不祝儀袋に記載します。

 

その理由として、

故人は亡くなった日から

仏の元にたどり着くまでに

49日かかるということが

伝えられているからです。

 

上記の理由から、

四十九日法要が終わるまでに

持参する香典には

“御霊前”

と記載することがマナーとされています。

 

なおこの“御霊前”という言葉ですが、

仏教以外の宗教(神式、キリスト式)

にも使用することが可能です。

 

そのため、

先方の宗教がわからない時などに

無難な方法として“御霊前”

という言葉を用いることが可能です。

 

御仏前とは?

 

仏教では故人となったあと

四十九日かけて仏様のもとに辿り着き、

そこで本人は仏様に

生まれ変わるとされています。

 

葬儀が執り行われて、

四十九日を過ぎたのちに行われる

1周忌や3周忌では、

持参する香典に御仏前と記載します。

 

この時期になると

すでに故人は仏様である

という考え方が理由です。

 

ここで注意しなければならないことは

先方の宗教が浄土真宗である場合です。

 

浄土真宗では亡くなった人は、

すぐに仏様になるという

“即身仏”

という考え方から

御霊前という言葉は用いることはできません。

 

この場合は葬儀が執り行われる時点で、

持参する香典には

“御仏前”と記載するようにして下さい。

 

この記事の監修者

ミツキ
ミツキ
年間300冊の本を読む「読女」です。皆さんから「分かりやすかった!ためになった!」などのコメントを多く頂き、喜んでいる単純な娘です。

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